手に職の職人が、山も景色も分かち合える伴侶と出会うまで

Kさま(50代・男性・初婚)は、大工として建設の仕事に三十年もの間、真摯に打ち込んでこられた職人肌の方です。ひとつひとつの仕事を丁寧に、手を抜かずに仕上げる。その堅実な生き方は、多くの人から信頼を寄せられるものでした。お酒もたばこもたしなまず、休日には山に登り、車で気ままに出かける――穏やかで健やかな暮らしぶりが、面談の端々から伝わってくる方でした。

手に職を持ち、まじめに働き続けてこられたKさまですが、こと結婚となると、なかなか一歩を踏み出せずにいらっしゃいました。「仕事一筋で、出会いの機会をつくることができないまま歳を重ねてしまって」。そう語るお姿には、決して怠けていたわけではなく、ただ懸命に生きてきたからこその、静かなもどかしさがありました。それでも「いつかは温かい家庭を持ちたい」という願いを、Kさまは手放してはいなかったのです。

国際結婚への不安も、もちろんありました。けれど私たちは、その不安をひとつずつ丁寧に解きほぐしていきました。職人であるKさまは、一度取り組むと決めたことには、粘り強く、誠実に向き合う方です。その姿勢は、婚活の場面でも大きな力になりました。焦らず、着実に。ご自身のペースを守りながら、Kさまは前へ進んでいかれました。

お相手選びで私たちが大切にしたのは、Kさまの飾らない実直さを、そのまま受けとめてくれる女性との出会いです。派手さはなくとも、堅実で、健やかな生活を築ける方――それはお相手にとって、何よりの安心材料になります。事実、お相手の女性は、Kさまの誠実な人柄と、山や自然を愛する穏やかな暮らしぶりに、自然と心を寄せていかれました。

そうして出会われたのが、今の奥さまです。穏やかで優しい人柄に、Kさまは深く惹かれていきました。一緒にいると気負わず、自分らしくいられる。飾らない会話を重ねるうちに、「この人となら、目指してきた温かい家庭を築いていける」という確信が芽生えていったのです。趣味の話に耳を傾け合い、これから二人でどんな景色を見に行こうかと語り合う時間は、Kさまにとってかけがえのないものになりました。

ご成婚後、Kさまの休日は大きく変わりました。これまで一人で登っていた山や、一人で走っていた道を、今では奥さまと二人で楽しんでいらっしゃいます。「同じ景色を、隣で『きれいだね』と言い合える。ただそれだけのことが、こんなに幸せだとは思いませんでした」。静かで穏やかだったKさまの日常に、あたたかな彩りが加わったのです。

国際結婚と聞くと、言葉や文化の違いばかりが心配されがちです。けれど、思いやりさえあれば、その違いはむしろ二人の世界を広げてくれます。手を動かし、まじめにものづくりを続けてこられたKさまだからこそ、伴侶との関係もまた、一つひとつ丁寧に築いていかれることでしょう。

職人気質の方は、自分を言葉で飾るのが得意ではありません。その代わり、行動と態度で誠実さを示します。Kさまも、交際のなかで、うまく気の利いたことを言えなくても、約束の時間を守り、相手の体調を気づかい、一つひとつの時間を大切にされました。そうした小さな積み重ねが、言葉以上にまっすぐ気持ちを伝えていったのです。国際結婚では、はじめのうちは言葉が十分に通じないこともあります。だからこそ、この「態度で示す誠実さ」が、何よりのコミュニケーションになります。

もう一つ、健やかな生活習慣も、これからの長い夫婦生活にとって大きな財産です。お酒もたばこもたしなまず、山歩きで体を動かすKさまの暮らしぶりは、お相手にとって「この人となら、長く元気に寄り添えそう」という安心につながりました。派手さはなくとも、健康で堅実な日々こそ、家庭を支える確かな土台になるのです。

まじめに、堅実に生きてきた方だからこそ届く幸せがあります。「出会いがない」「自分には難しい」と感じている実直な方こそ、どうか諦めないでください。Kさまのご成婚は、その何よりの証しです。山も、海も、これからの人生も分かち合えるお二人の歩みが、末永く続きますように。